田舎への移住はメリットだけではない。
憧れの田舎暮らし!いざ田舎暮らしを始めてみると「理想の暮らしとは違う・・」そう思っても取り返しがつきません。
若ければやり直しもできるが、定年を迎え、退職金を切り崩しながの田舎暮らしの生活。そして後悔と失敗・・
想像しただけでもゾッとしますよね。そんな後悔のないように田舎への移住を決めるためには、メリットだけではなく、デメリットも知っておく必要があります。事前に知っておくことで、そのデメリットに対してどんな対応をするべきなのかを早期に対処することができます。
田舎暮らしのメリットとは

- 山や海などの豊かな自然環境があり、四季折々の景色、きれいな空気や水に癒される。
- 美味しい食材があり、新鮮な地元の食材が安価に手に入りやすい。また都市部にくらべて物価が比較的、安い。
- 都市部のように満員電車など通勤ラッシュのストレスがなく、静かな生活を送ることができる。
- 同じ家賃でも庭付きの家などの、都会よりも広い家に住める可能性が高い。
- 人とのつながりがあり、地域コミュニティでの交流や助け合いが多い。
- 子育て環境に恵まれ、自然の中で子どもをのびのびと自由に育てられる。
これらの点から、第二の人生の拠点として、ゆったりとした生活や経済的な余裕、健康的な暮らしを求める方にとって田舎暮らしは大変、魅力的に感じることがあります。
移住者からのメリット体験談
実際に、これまでのインタビュー記事や体験談からも、田舎暮らしのメリットは数多く聞かれてきました。

ビーチボーイズに憧れて移住してきました!
海をはじめ自然が多い環境なのでストレスのない生活が送れています!

自宅の庭で野菜や果物を育て収穫し、
夜にはキャンプや焚火を庭で楽しんでいます!

毎日、仕事終わりに釣りを楽しんでいます!
釣ったばかりの新鮮な魚を調理し、すぐに食べられるのも田舎暮らしの醍醐味ですね!
移住先で考えられるデメリットとは

これまでの都市部での便利な生活から一変、田舎への移住後に考えられるデメリットをしっかりと把握しておかなければ、移住生活に後悔をもたらすかもしれません。
デメリットを理解し、それでも移住を決意できるのか考える必要があります。田舎での生活についてのデメリットと問題点は次の通りです。
仕事と収入面
まずは生活に欠かせない収入面です。収入を得るためには、仕事をしなくてはなりませんが、これまでの仕事で培ったスキルを生かすのか、それとも全く新しい仕事にチャレンジするのかなどの選択肢があります。
残りの人生を暮らせるほどの十分な貯えがある、不労所得の収入がある方は、仕事や収入面での問題はクリアできると思います。
仕事の選択肢の少なさ
都市部に比べ、求人数や職種が限られることが多いです。特に専門的なスキルやキャリアを活かせる仕事が少ない場合がありますが、逆に農業や漁業などの一次産業の求人が多い場合もあります。
PCのスキルがある方は、リモートを使った仕事もできますし、Web関連の仕事を移住先の自宅でもすることもできます。
私の知り合いには、普段は自宅でWebライターの仕事をしつつ「繁忙期のキャンプ場での仕事を手伝う」「花の収穫時期には収穫の仕事を手伝う」などといった働き方をし、収入も安定しているようです。
給与水準の低下
一般的に地方は都市部に比べ、給与水準が低い傾向にあります。給与が少なく、少しづつ貯えを切り崩して生活をしても、老後の生活の心配がでてしまいます。
給与が都市部に比べて少ない分、出費も少ないかというと、そうでもありません。娯楽施設など少ないですが、田舎ならではの出費も考えられるからです。
生活の便利性
都市部の生活では交通機関の問題もなく、欲しい物があれば、すぐに買いに行くこともできますし、娯楽施設も充実しています。では、田舎での生活の便利性はどうでしょうか?
交通の不便
公共交通機関(バス、電車など)の路線や本数が少なく、移動や買い物には車が必須となるケースが多いです。
また都市部での生活には交通機関の便利さから、車の運転免許取得は必要のない場合もありますが、田舎では運転免許証は必須です。車の免許がなければ、田舎での生活は、かなり不便になると思った方がよいでしょう。
私も田舎に戻ってきてから車の免許を取得しました。
生活施設の不足
スーパーやコンビニ、病院、娯楽施設などが都市部に比べて少なく、あっても遠い場合があります。自然が多い環境に近ければ近いほど、こういった施設からは離れて暮らす傾向にあります。
スーパーやコンビニは離れていても、ある程度のまとめ買いをすれば対応できますが、病院だけは万が一のことを考えると心配になります。
教育の選択肢
子どもの学校や習い事などの教育に関する選択肢が、都市部ほど豊富ではないことがあります。都市部でも言えることですが、少子高齢化のため、特に田舎では子どもの数は圧倒的に少なく、少数学級が主流となっています。
また山間部に住まいがある場合は、街までの学校通学の可能性なども考えておかなければなりません。
インフラの整備
地域によっては、上下水道やインターネット環境が都市部ほど整っていない場合があります。
実際には電気や水道などの最低限のインフラは整っていると思いますが「携帯電話の電波が入るのか」「インターネットの環境は使えるのか」など、今の時代ならではの問題も考える必要があります。
人間関係、地域コミュニティ
今では人口の減少により、移住者を呼び込み、地域の活性化を考えている自治体が多くあります。
積極的に移住の相談を行うNPO法人や自治体もありますので、地域コミュニティなどに入りやすい状況は作られています。また移住後の相談にも対応してもらえます。
地域コミュニティの密度の高さ
地方では、昔からの住民による地域コミュニティが密接で、行事や付き合いが多いことがあります。これに馴染むのに時間や労力を要したり、プライベートな時間が減ると感じたりする場合があります。
田舎で静かに暮らしたいのに、田舎ならではの近すぎる人間関係に煩わしさを感じる方もいます。
部外者への視線
新たに移住した人(Iターンなど)に対して、すぐに受け入れられず、地域に溶け込むのに時間がかかることがあります。お互いの距離を埋めるのば、やはり時間がかかるものです。
その他の費用や環境
地方へ移住し、実際に生活してみると想定していなかった環境や生活コストがかかる場合があります。都市部とは環境が違えば、生活にも違いがでてきます。その違いを把握しなければなりません。
車の維持費や光熱費
車が必須となるため、車両購入費に加え、ガソリン代、車検代、保険料などの維持費が増加します。
また雪の降るような寒い地域への移住には、冬場の光熱費が増加することも考えなければなりません。
自然環境への適応
自然が豊かな反面、虫や野生動物との遭遇が増えたり、雪国であれば慣れない雪かきが必要になったりするなど、自然環境への適応が必要です。
移住者からのデメリット体験談
実際に、これまでのインタビュー記事や体験談からもメリットだけではなく、デメリットも感じた場面はあったようです。

基本的に虫が嫌いなので、虫の多さとクモの大きさに驚きましたね。
アマゾンにいる毒グモかと思いましたね(笑)

海から近いので夏場の湿気は想像以上でした。
春から夏にかけて、除湿器はフル稼働ですね。

海や山から近いので、台風時の土砂崩れ、地震の時の津波など自然災害が心配です。
何回か避難も経験しています。
メリットとデメリットが相対的である
| メリットと考えた場合 | デメリットと考えた場合 |
| ・山や海が近く豊かな環境がある | ・災害時、土砂崩れや津波被害が考えられる |
| ・自然豊かな環境で暮らせる | ・虫や野生動物が多く被害が考えられる |
| ・都市部に比べて物価が安い | ・車が必須となるため、車の維持費がかかる(保険料、車検代、燃料費など) |
| ・地域コミュニティでの交流や助け合いがある | ・馴染むのに時間や労力が必要で、密接な人間関係が煩わしいと感じることがある |
| ・自然に囲まれ子育ての環境が良い | ・通える学校や習い事などの選択肢が限られている |
| ・庭付きの一軒家を安く借りることができる | ・古い家が多く、修繕、管理が大変だ |
このように、考え方ひとつで「メリットと感じることもでき」「デメリットと感じることもできる」ということですね。
実際に私の周りにいる移住してきた方は、とてもポジティブで前向きな方が多い気がします。「デメリットも楽しめる」覚悟とメンタルの強さも、田舎への移住には必要なのかと感じます。
事前の準備と確認ポイント

田舎への移住で後悔しないためには、事前の準備は必須です。情報収集や実際に移住したい土地に訪れるなどの準備期間は重要となります。
移住の目的が不明確
なぜ移住したいのか?移住して何をしたいのか?を明確にし、家族全員で共有する。
目的がないと困難に直面したときに後悔しやすいようです。また移住後の生活のモチベーションを保つことにもつながります。
情報収集が不十分
インターネットからの情報だけではなく、自治体の移住支援窓口や移住セミナーなどを活用し、生の情報を収集する。実際にその地域に移住してきた人から話を聞くなどする。
現地とのギャップが大きい
お試し移住や短期滞在を利用し、実際に住んでみる。特に時期と時間帯を変えて、複数回に分けて滞在し、雰囲気、虫や動物の多さ、冬の寒さ、雪の多さなどの状況を体感することは、とても重要なことだと感じます。
家族の同意が得られていない
移住は家族の人生に関わる大きな決断です。家族全員が納得し、具体的な計画を立ててから実行した方が協力的な移住生活をすることができます。
田舎のイメージが漠然としている
田舎には地方都市から僻地まで様々な選択肢があります。自分達の理想の生活と便利性などのバランスを考えて移住先を決めることが大切です。
地方移住にかかる費用
地方移住にかかる費用は、初期費用と移住後の生活費の大きく2つに分けられます。
家族構成や移住先の地域、住宅の形態(賃貸か購入か、新築か中古か)によって大きく変動します。
初期費用
引っ越し代、住居の初期費用敷金、礼金、保険料など自動車購入費などが考えられます。事前に見積もりなどを確認しておきましょう。
費用を抑えるポイント
移住支援制度や助成金などは自治体によって異なりますが、受けられる制度は積極的に活用しましょう。
居住費を抑える
空き家バンクの利用や、自治体の移住者向け賃貸などを活用する。古民家などを借りる場合はリフォーム費用の助成制度がないか確認する。
初期費用が安い公営住宅を探などし、居住費を抑える方法があります。
引っ越し費用を抑える
断捨離し、荷物を減らす。引っ越しの際は時期を繁忙期(3月・4月)以外にする。
いくつかの引っ越し業者に見積もりを取り、安価な業者に引っ越しを頼む。
移住支援制度を利用する
国や自治体からの移住支援制度を利用できる場合があります。支援制度の要件や金額は自治体によって大きく異なり、予算の都合で年度によって変更・終了することがあります。
必ず移住先の自治体の窓口に事前に確認してみてください。
後悔しないための移住まとめ

移住を検討する際は、これらのデメリットを理解した上で、希望する移住先の情報をしっかりと収集しましょう。可能であれば「お試し移住」などで実際の生活を体験してみることをおすすめします。
また完全に定住しなくても、都会と地方を行き来する二拠点生活(デュアルライフ)というスタイルもあるので、自分や家族のライフスタイルに合った田舎暮らしの実現ができれば、理想的ですね!
結局のところ、どこに住もうが「メリットもあれば、デメリットもある」デメリットさえも楽しめるポジティブなメンタルを持つことが、田舎暮らしに、一番必要なことかもしれませんね!
まずは旅に出て理想の移住先を探してみましょう!







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